みなさん、こんにちは!
Salesforceエンジニアの森川です。
今回のテーマは、Salesforceの「ブランド設定」です。
ブランド設定の概要から、その重要性、そして設定方法まで、実践的な視点を交えて解説していきます。
ブランド設定とは?
1. ブランド設定の定義
ブランド設定とは、企業や組織が自分たちのアイデンティティを視覚的および感覚的に表現するための戦略的なプロセスです。具体的には、ロゴ、カラー、フォント、スタイルガイドラインなどの要素を組み合わせて、一貫したブランドイメージを作り上げます。
2. ブランド設定の主要なメリット
視覚的な区別が容易になる
異なる商品やサービスに専用のブランドカラーを設定することで、それぞれを簡単に識別できるようになります。これにより、顧客や社員が直感的に対象の情報やプロジェクトを把握しやすくなり、混乱を防ぎます。
社員の一体感と連帯感の向上
統一されたブランドイメージを社内で共有することで、社員同士が一つのチームとして一体感を持つことができます。ブランドカラーやロゴ、フォントなどが一貫していると、社員は自分たちが共通の目標に向かって働いているという意識を持ちやすくなります。
企業文化の強化
ブランド設定は企業のビジョンやミッションを視覚的に表現する手段でもあります。社員が日々目にするブランド要素が企業の価値観や目標を反映していると、企業文化が強化され、社員の行動や意思決定が一貫性を持つようになります。
3. ブランド設定の考慮事項
テーマの有効化
一度に有効化できるテーマは1つだけです。選択したテーマは組織全体に適用されます。
初期設定では、Salesforceは組み込みの「稲妻ブルー」テーマを使用します。
カスタムテーマの作成
ユーザーは最大300個のカスタムテーマを作成できます。
ただし、Salesforceが提供する組み込みのテーマを変更したりコピーしたりすることはできません。
適用範囲
テーマはSalesforce Classicやモバイルアプリには適用されません。
また、Chatter外部ユーザーには「稲妻ブルー」テーマのみが表示されます。
ブランド設定の制限
アプリケーションマネージャーでテーマを上書きしない設定にしていても、稲妻ライトと稲妻ブルーテーマはアプリケーションのブランド画像や色で自動的に上書きされます。
アクセシビリティ対応の色
視覚的に見やすいよう、アクセシビリティに対応したブランド色が使用されます。独自の色を使いたい場合は、「アクセシビリティ対応のブランド色を上書き」チェックボックスをオンにします。ただし、以下の要素についてはアクセシビリティ対応の色を変更することはできません。
・グローバルナビゲーションの区切り線
・状況コンポーネント
・フローコンポーネント
4. ブランド設定のやり方
1. ブランドの設定
設定をクリック
テーマおよびブランド設定をクリック
クイック検索内にて「テーマ」と検索し「テーマ及びブランド設定」をクリックします。
その後に画面右上の「新規テーマ」をクリックします。
テーマの詳細を設定
赤枠で囲った箇所に情報を入力いたします。
今回は、どこの設定をすればどのように反映されるのかがわかりやすいように色付けをします。
(センスのよいデザイン等は皆無です。)
設定箇所 | 反映箇所 |
ブランド画像 | デフォルトで雲のロゴがある箇所 |
ブランドの色 | ナビゲーションバー周辺 |
ページ背景 | ページ背景 |
グローバルヘッダーの背景 | グローバル検索周辺 |
保存後に有効化します。
2. 動作確認
設定した箇所が適切に反映されておりました。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。
ブランド設定は、企業や組織のアイデンティティを視覚的に表現し、顧客や社員との一貫性のある関係を築くための重要な手段です。ロゴやカラー、フォントといった要素を統一することで、視覚的な区別が容易になり、顧客に明確なメッセージを伝えるだけでなく、社員の一体感や企業文化の強化にも大きく寄与します。
シンプルだからこそ実践しやすく、組織全体の方向性を明確にしながら、商品やサービスごとの特性を活かした差別化も可能です。この記事を参考に、ブランド設定を活用して、自社のアイデンティティを明確にし、顧客や社員にとって価値ある体験を提供してみてください。
5. お問い合わせ
現在Salesforceを効果的に活用できていない企業様や、これからSalesforceの導入を検討している企業様で、設定や運用、保守に関するサポートが必要な場合は、ぜひお気軽にご相談くださいませ!