みなさん、こんにちは!
Salesforceエンジニアの森川です。
今回のテーマは、Salesforceの「ナレッジ」です。
ナレッジの概要から、その重要性、そして設定方法まで、実践的な視点を交えて解説していきます。
ナレッジとは?
1. ナレッジの定義
ナレッジとは、企業や組織内の業務に関する情報、ノウハウ、経験、スキルなどの知識を集約し、体系的に管理・活用する仕組みのことです。Salesforceにおけるナレッジ管理では、FAQや業務マニュアル、トラブルシューティングガイドなどが一元的に保存され、全社で共有されます。ナレッジの管理機能を活用することで、顧客対応の一貫性を保ちつつ、効率的なサポート業務が可能となり、情報の再利用が促進されます。
さらに、ナレッジベースをSalesforce内で設定すると、検索機能を活用して迅速に必要な情報へアクセスでき、特にサポートチームやカスタマーサービスにおいて、ケース解決時間の短縮や顧客満足度向上に寄与します。これにより、組織全体の情報資産が一元管理され、業務の標準化とプロセスの最適化が実現します。
2. ナレッジの主要なメリット
ナレッジの蓄積と継承
Salesforceのナレッジ機能を活用することで、組織内の重要な情報やノウハウが蓄積され、システム上で容易に検索・参照できるようになります。これにより、退職者や異動者による情報の流出を防ぎ、知識の継承が容易になります。特に専門知識が必要な業務において、ナレッジベースの利用は、組織全体のスキルレベルを維持し、迅速な意思決定を支援します。
知識の共有による業務の効率化
ナレッジの共有により、チーム内や部門間での情報共有が促進され、重複作業の回避と業務効率の向上が期待できます。Salesforce内でナレッジが標準化されているため、新入社員や異動した社員は、必要な情報や業務フローを即座に学習でき、迅速なオンボーディングが可能です。また、他部門からの質問にも、ナレッジを参照することで一貫性のある回答ができ、全社的な業務の品質向上にもつながります。
トラブル対応の迅速化と再発防止
トラブルやシステム不具合に関する情報をナレッジに蓄積することで、類似の問題が発生した際に過去の対応履歴や解決策を即座に参照でき、対応のスピードが格段に向上します。これにより、サポートチームやヘルプデスクの生産性が向上し、顧客満足度を高めることが可能です。さらに、再発防止策をナレッジに反映させることで、同じ問題が繰り返されるリスクを減らし、業務プロセスの継続的な改善が期待できます。
3. ナレッジのやり方
1. ナレッジの設定
設定をクリック
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ナレッジを検索
クイック検索にて「ナレッジ」と検索をかける。
ただ、ナレッジユーザーがONになっていないので、何も検索に引っかかりません。
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ナレッジユーザーをONにする
クイック検索にて「ユーザー」を検索し、ナレッジの権限を付与したいユーザーの「ナレッジユーザー」をONにします。
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ナレッジの設定
クイック検索にて「ナレッジ」と検索をかけると、「ナレッジの設定」があらわれます。
それをクリックします。
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Salesforce ナレッジを有効化
Salesforce ナレッジを有効化すると元に戻せないことに同意して有効化いたします。
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ナレッジの設定完了
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+α ケースと紐づけ
ケースに関連リスト「記事」を追加
今回はナレッジの作成のみならず、そのナレッジをケースレコードにて確認ができるように追加の対応をいたします。
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関連リスト内の「記事」をクリックした状態で関連リスト配下に追加いたします。
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完成です。
忘れずに画面左上の保存ボタンをクリックしてください。
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2. 動作確認
Knowledgeレコードを新規作成
画面右上の「新規」ボタンをクリック
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Knowledgeの情報入力
今回はデフォルトのKnowledgeページレイアウトが表示されていますが、必要に応じて項目等をカスタマイズして追加してください。
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「公開」をクリック
今すぐ公開を選択します。
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アプリケーションランチャーで「サービスコンソール」を検索しナレッジを追加
画面右側にてナレッジを検索後に赤字で囲っているリンクのボタンをクリックします。
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ケースへ記事添付完了
ケースに記事を追加することができました。
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4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事を通じて、ナレッジの定義やその主要なメリットについて理解を深めていただけたかと思います。ナレッジの効果的な活用は、業務の効率化を図るための大切な要素です。ナレッジの蓄積と継承を通じて、組織全体での知識の安定化を図り、迅速な対応力を身につけることができます。また、共有されたナレッジによって業務の重複や無駄を排除し、トラブル対応の迅速化や再発防止の効果も期待できます。
ナレッジは、組織全体の成長を支える基盤となり、柔軟な業務運用を実現するための重要なリソースです。ぜひ、貴社の業務効率化と組織の強化にお役立てください。
5. お問い合わせ
現在Salesforceを効果的に活用できていない企業様や、これからSalesforceの導入を検討している企業様で、設定や運用、保守に関するサポートが必要な場合は、ぜひお気軽にご相談くださいませ!